ASCO-GI 2020

Abstract 478 肝胆膵癌


Nivolumab (NIVO) + ipilimumab (IPI) + cabozantinib (CABO) combination therapy in patients (pts) with advanced hepatocellular carcinoma (aHCC): Results from CheckMate 040.

First Author : Thomas Yau, et al.

背景

CheckMate 040試験の結果より、PD-1阻害薬であるニボルマブ(NIVO)は進行肝細胞癌に対して持続奏効(durable response)を示し、安全性も認容可能であるとして米国をはじめ各国でソラフェニブ(SOR)治療後に承認されている1)。CheckMate 040試験の別コホートでは、SORに不応/不耐の進行肝細胞癌に対してNIVO+イピリムマブ(IPI)併用療法でdurable responseが認められ、奏効割合(ORR)は30%以上であった2)。また、カボザンチニブ(CABO)もSORによる前治療に不応/不耐の進行肝細胞癌に対して行われた第3相試験にて全生存期間(OS)中央値が10.2ヶ月と有効性を示したことで米国では承認されている3)
今回、第1/2相CheckMate 040試験の一つのコホートとして、進行肝細胞癌に対するNIVO+CABO±IPIによる併用療法の有効性・安全性が初めて報告された。

対象と方法

SORの前治療の有無にかかわらず進行肝細胞癌患者を対象として、[1] NIVO(240mg、2週毎、静脈投与)+CABO(40mg連日、経口投与)群、または、[2] NIVO(3mg/kg、2週毎、静脈投与)+IPI(1mg/kg、6週毎、静脈投与)+CABO(40mg連日、経口投与)群の2群に1対1でランダムに割付され、増悪または許容できない有害事象が発現するまで治療を行った。主要評価項目は安全性/忍容性および主治医判定によるORR(RECIST v1.1)、副次的評価項目は、病勢制御割合(DCR)、奏効期間(DOR)、奏効までの期間(TTR)、無増悪生存期間(PFS)、OSと設定された。2019年1月にデータのカットオフが行われた(図1)。

図1. CheckMate 040試験デザイン(Cabozantinib Cohort)

Abstract 478
(発表者の許可を得て掲載)

結果

71例が登録され、NIVO+CABO群に36例、NIVO+IPI+CABO群に35例がランダム化割付された。患者背景は、NIVO+IPI+CABO群で肝外発育が65.7% (NIVO+CABO群 47.2%)、ソラフェニブ治療後が66% (NIVO+CABO群 53%)と多かった。ORRはそれぞれNIVO+CABO群で19%、NIVO+IPI+CABO群で29%、DCRはNIVO+CABO群で75%、NIVO+IPI+CABO群で83%であった(表1)。

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